「どこかに行きたい」と君が言ったからそれを受けて手を引いたまでのことだ。世界中の物語で書き殴られているような逃避行だと、僕は思っていた。 「光忠」+ だから、僕が持っている長谷部くんの写真は、小さくて小さくて、拡大すると顔がぼやけてしまうほど小さくて。僕はそれが未だに悲しい。+ あの日のように、あの日よりもいくらか優しく、手首を掴んだ。走り出すこともしなかった。逃げないことも、声を荒げないこともわかりきって。 |
【あなたの作品のここが素敵!】 鉢さんさんへ / 猫舌 より 作品URL:https://www.17cats.com/newblog/tags/%E8%8F%9C%E5%B2%AD/?end=165829096&rsc_t=0.9244697177927589&peo=uFW7Xl4plWY87XaD/ |